オスグッド

こんなお悩みはありませんか?
膝の前面が痛む
運動中や運動後に膝の前面に痛みが出る
ランニングやジャンプ動作を行ったときに特に痛みが出る
普段は痛みがないが、スポーツを再開すると痛みが出てくる
膝の前面の痛みがなかなか軽減しない
オスグッドは、成長期における急激な骨の成長と筋肉・腱とのバランスの不均衡、また脛骨粗面の脆弱性に対して、大腿四頭筋の牽引力が繰り返し加わることで、部分的な剥離や裂離骨折を起こして発症するという説が有力とされています。
そのため、オスグッドの主な症状は脛骨粗面における疼痛であり、同じ部位に圧痛、腫脹、軽度の熱感、骨性の隆起などが見られることがあります。
また、ジャンプの着地やスクワット動作など、膝を深く曲げる動きの際に痛みが出ることが多く見受けられます。
オスグッドについて知っておくべきこと
オスグッドとは、「オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)」を指します。オスグッド・シュラッター病は、成長期に発症しやすい膝のスポーツ障害のひとつで、代表的な疾患とされています。
成長期にスポーツを行う方、特に男子では10〜14歳、女子では8〜12歳の年齢層に多く見られます。また、約30%の方が両足に発症するとされています。
サッカーなどでボールを蹴る際のように、キック動作を伴うスポーツでは、蹴り足だけでなく軸足に発症するケースも少なくありません。
オスグッドの発生率は10〜20%程度とされていますが、成長期特有の痛みと捉えられ、見過ごされてしまうことも多いです。そのまま放置されると、浅・深膝蓋下滑液包炎や膝蓋腱症、膝蓋下脂肪体炎などを合併することがあり、これらが原因で痛みが長引くこともあります。
大人になってもオスグッドによる痛みが残るケースでは、このように症状が複雑化していることが多く見受けられます。
症状の現れ方は?
オスグッドは、小学生から中学生の成長期に多く見られる症状です。運動時や運動後に膝の痛みが現れ、脛骨粗面の突出が確認されることがあります。初期段階では圧迫や正座など、脛骨粗面に伸張・圧迫のストレスをかけることで痛みや違和感が現れることがありますが、運動ができないほどではないことが多いです。
しかし、痛みが徐々に強くなり、重症化すると、日常生活や安静時にも痛みが現れるようになります。このような状況では、日常生活に支障をきたすことが考えられます。
さらに、骨端線が閉じて身長の成長が止まると、骨は完全に硬化します。そのため、オスグッドを放置すると、大人になってからも運動後や運動中に膝の痛みが再発する可能性があります。早期の対処が重要です。
その他の原因は?
その他の原因として、運動強度に身体が対応しきれていないことも挙げられます。特に小学生や中学生は成長期にあり、骨がまだ完全に完成していないため、高い運動強度で運動を行うとオスグッドを引き起こす可能性が高くなります。
また、ストレッチ不足も原因の一つです。成長期には身長が伸び、骨の成長に筋肉が追いつかず、筋肉が硬くなりやすい時期です。そのため、オスグッドを防ぐためには、運動前後に入念なストレッチが必要です。特にストップ動作やシュート、キック、ジャンプ動作を繰り返すスポーツ(サッカーやバスケットボール、ハンドボールなど)は特に注意が必要です。
オスグッドを放置するとどうなる?
オスグッドを放置しておくと、成長を阻害する可能性があります。骨の成長を促すものとして、成長ホルモンが重要な役割を果たしていますが、成長ホルモンは1日中分泌されているわけではなく、特に就寝中や運動をしたときに多く分泌されます。そのため、オスグッドを発症すると、痛みによって十分な運動ができなくなり、結果として成長ホルモンの分泌が十分でない状態が続き、骨の成長を悪化させることになります。
まだ運動できているからといってそのまま放置しておくと、オスグッドがさらに進行し、知らず知らずのうちに運動量が減少し、成長を阻害することにつながります。
また、痛みを我慢しながら運動を続けると、長期間の運動中止が必要になる場合があります。痛みが治ったとしても、成人後に再発する「オスグッド後遺症」を発症し、最悪の場合、手術が必要になることもあります。
当院の施術方法について
当院の施術方法は、太ももの前面の筋肉を緩めていき、脛骨粗面に対する大腿四頭筋の引っ張る力を弱めていきます。具体的な方法としては、マッサージやストレッチ、電気、鍼での施術が効果が期待できます。
太ももの前面には大腿四頭筋という筋肉があります。この大腿四頭筋が硬くなることで脛骨粗面を強く引っ張り、オスグッドを引き起こしてしまいます。そのため、軽減を目指すためには、この大腿四頭筋を緩めることが有効となります。
電気や鍼は、手指では届かない深層の筋肉を弛緩させることができるため、表面的な筋肉だけでなく、大腿四頭筋の深層部分にもアプローチして緩めることが可能です。
また、アイシングを行い、疼痛部位を冷やすことで痛みの軽減を図ります。
改善していく上でのポイント
オスグッドの軽減に必要なことは、施術以外ではアイシングとストレッチなどのセルフケアが重要です。
アイシングは氷嚢などを用いて、痛みが出ている膝前面の骨を冷やします。20分を目安に、感覚がなくなるまでしっかりと冷やします。その後、2時間程度様子を見て、まだ熱を持っている場合は再度20分程度冷やすことが効果的です。
ストレッチでは、太ももをしっかりと伸ばすことが大切です。具体的には、座った状態で膝を深く曲げ、上半身を少しずつ反らしていきます。太ももの前面がしっかりと伸びていることを意識し、その状態を維持してください。ストレッチの強さは、少し痛みが出る程度で大丈夫です。1セットの時間は30秒〜1分程度を目安として行い、それを4〜5セット繰り返します。